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2023/11/07

境界型糖尿病と「耐糖能」~糖質制限を続けるために(16)

「糖質制限」に興味を持った方・始めたばかりの方・挫折してしまった方へのご参考に
しまねこやの日々の生活から、「続ける」ヒントを書いていきます

★「糖質制限を続けるために」目次


またまた久しぶりの記事ですが…細く長く(しつこく)続けます!

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2023年11月5日の日本糖質制限医療推進協会・東京講演会に参加されたNさんからご質問をいただきました♡

私は51歳女性で糖尿病予備軍です。

お、同世代・同病ですね(^^;)

HbA1cが10年くらい前から5.3~5.5ですが、糖尿病家系であることから数ヶ月前にブドウ糖負荷試験をうけました。その結果、60分後血糖値が200を越えたため、耐糖能異常であり、インスリンの分泌遅延があることから、糖尿病への移行確率が高いと言われました。

これも私とほぼ一緒。私自身も父が糖尿病で、空腹時血糖値は正常だけど、不妊治療をきっかけにブドウ糖負荷試験を受けて、「境界型糖尿病」と診断されました。
※境界型糖尿病:75g経口ブドウ糖負荷試験(OGTT)2 時間値が140-199mg/dlとなる耐糖能異常、または、空腹時血糖値が 110-125mg/dlとなる空腹時血糖異常、および両者の合併の3つのパターンがある。

そこで糖質制限を独自に行っていましたが、現在の糖尿病内科の先生は糖質40%を推奨しています。理由は、まだ食後の血糖値がそこまで上がっていない(野菜、たんぱく質たっぷりの後、ご飯100グラム→食後のウォーキングで、血糖値150くらいでおさまることが多いです。)のと、耐糖能を維持するためだそうです。糖質を取らなすぎると、インスリンがますます出なくなるとのこと。遠藤さんは境界型とのことですが、長年糖質をとらなくても耐糖能は悪化しないものでしょうか?逆にインスリンの分泌が良くなったりするものでしょうか?

気になるワードが出てきました!

「糖質を取らなすぎると、インスリンがますます出なくなる」

これは本当でしょうか?

Nさんも講演を聞かれた清水泰行先生は、まさにこの疑問に答えてくれるブログを書かれています。

●ドクターシミズのひとりごと「糖質制限で耐糖能悪化?」

途中、医学論文の引用部分の記述はちょっと難しいかもしれませんが

耐糖能は糖質摂取が前提の考え方です。人類は進化の過程で糖質をほとんど摂っていなかったので、大量のブドウ糖に耐える必要がありませんでした。ブドウ糖と脂肪酸(ケトン体)とのエネルギー源の変換の代謝の柔軟性が必要になったのは人間が糖質を摂るようになってからでしょう。糖質制限をしていれば多少の代謝の柔軟性は低下する可能性がありますが、それが耐糖能の悪化を示すとは言えません。

ということは理解していただけるのではないでしょうか。

糖質摂取を前提としてしまうと「耐糖能」(血液中のブドウ糖濃度である血糖値が高くなったときに、それを正常値まで下げる能力)がとても大切になりますが、そもそも人類のカラダは多量に糖質を摂ることを前提とはしていないのです。

「耐糖能」については江部康二先生もブログで書かれています。

●ドクター江部の糖尿病徒然日記「『糖質制限食と耐糖能』について」

「正常人」「糖尿人」「境界人」に分けてわかりやすく書かれていて、「境界人」では新潟労災病院消化器内科部長前川智先生の論文を引用し

糖質制限食実践により、境界型糖尿病の耐糖能が69%も正常化

だそうですよ(^^)。糖質制限していても冠婚葬祭や旅行先など、たんぱく質脂質が摂りにくく糖質を摂らなければならない場面もあるので、これは嬉しいですね。

遠藤さんは、普段どのくらいの糖質量に抑えているのか教えた頂けたらとても参考になります。

私は「スーパー糖質制限」(3食とも制限し、1食当たり糖質20g以下)を実践しています。

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もちろん、時にはチートデイもあります。たまには糖質たっぷりのケーキなども食べたいですよね(※本格的な糖尿病の方はやめましょう!)。と言いつつ、フルサイズで食べると頭が痛くなったり気持ちが悪くなったりするので、量は控えめにして残りはお持ち帰り、のパターンが多いです。

おいしいものを少しだけ(しまねこやのモットー)

で、おいしく楽しく糖質制限ライフを送りましょう!

都内で糖質制限を推奨している糖尿病内科がありましたら、教えて頂けないでしょうか。これ以上糖質制限したら、いまの先生には通えなくなりそうで。。

とても残念なのですが、糖質制限に理解があり患者さんにも指導している糖尿病専門医はほとんどいないと思います(日本糖尿病学会のガイドラインがいまだに「カロリー制限」一択なので、「専門」のドクターほどそれを遵守するでしょう)(日本における糖尿病治療の歴史は江部康二先生のこちらのブログにまとめられています「糖質制限食の発展と普及。糖尿病食事療法の歴史的変遷。2023年。」)。

でも!

★日本糖質制限医療推進協会のホームページには、全国の提携医療機関のリストがあります!!(こちら)

※ここに載っていなくても、協会の賛助会員で糖質制限の指導ができるドクターはほかにもいるので、お困りでしたらしまねこやにお問い合わせくださいこちらから

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※ある日の夕食。豆干絲を使った担々麵風(豆干絲の糖質量1.3g/100g)

私が糖質制限を始めたのは2015年で、もうすぐ丸9年になります。「境界型糖尿病」であるのも変わっていません。でも、食事を整えるだけで、服薬などはまったくしないで健康を維持しています。
しまねこやの2023年の血液検査の結果はこちらをご覧ください

「境界型糖尿病」とは、「そもそも人類には必要ない糖質を、処理するのがニガテな体質」ととらえたらどうでしょう(それを無視して糖質を摂り続けると本格的な糖尿病になる)

「糖質オフ」「糖質0」をうたう商品も多くなったし、Nさんの主治医のように部分的には糖質制限を取り入れるドクターも出てきたようだけれど、一番のよりどころである「ガイドライン」が変わらない限り、なかなかドクターには期待できないです。

でも、江部先生、清水先生などの糖質制限派の先生方は、ブログを通じて知識を惜しみなく一般公開してくださっています(もちろん書籍も出されています。「糖質制限を知る情報源」もご参照ください)。ブログのコメント欄から疑問にも答えてくれますよ!

自分のカラダを一番知っているのは自分自身
自分の頭で考えて
ご自身が納得できる食生活・医療を選びましょう


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糖質制限実践者として
糖質制限の良さを発信し
時々は甘いおやつも食べたい
おうちでも作ってみたい
というご要望にお応えするために
しまねこやは活動してます

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江部先生の講演会でクッキー頂きました!久しぶりのクッキーで涙でるくらい美味しかったです!

Nさん、ありがとうございます!そう言っていただけて、とってもとっても嬉しいです

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●低糖質おやつのご注文いつでもお待ちしてます♪(こちらから
●低糖質おやつの作り方をお教えするワークショップも開催できます♪(こちらから


★「糖質制限を続けるために」、困っていることなどありましたら、こちらのフォームから教えてください(匿名可)。ご質問を寄せてくださった方には、通販・来店で使える「5%オフ」になる「合言葉」をお教えします。
★「糖質制限を続けるために」目次
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