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2021/02/11

甘味料は何がいいの?~糖質制限を続けるために(3)

元職場の先輩Nさんから、こんなメールをいただきました。

冬は家族全員喉が弱いタイプなので、以前から季節メニューで、キンカンを甘く煮て、ジャム替わりやおやつにちびちび食べていました。

前はそれが体に心地よかったですが、プチ・オフするようになってから初めての冬、なんだか「重い」んです。。。元々、掲載レシピの7割しか砂糖を使っていないんだけど、やっぱり使い過ぎと感じるようになってしまったのかも。ジャム替わりだから甘さは欲しいのですが、砂糖ではつらい・・・

という状況なのですが、いつもしまねこやさんが使っておられる甘さを出すけど砂糖じゃない材料、それが解決策になるかしらと思い当たり。

それは一般人でも買えるもの?お値段はふつうの砂糖より随分お高い?ネット買い物はあまりしない主義なので実店舗で買えるところがある?

などが今の疑問なのです。


なるほど!というわけで、記事にしてみました。

砂糖の代替になる甘味料はいくつか種類がありますが、しまねこやでは

★ラカントホワイト(サラヤ)
★ラカンカの甘み(京乃晴れ姿)

を使っています。

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はちみつ(糖質量79.7g/100g)やメープルシロップ(66.3g/100g)も使ってるけど、この数字の通り低糖質ではありません。ヘルシーなイメージがある黒砂糖も「89.7g/100g」ですので、使う量にはくれぐれもご注意を!

「ラカントホワイト」「ラカンカの甘み」を使っている理由は

(1) 主成分がエリスリトール
(2) 砂糖の量と1対1で代替できるから使いやすい


です。

■合成甘味料は避けたい■
「アスパルテーム」「アセスルファムカリウム」「スクラロース」などの「合成甘味料」は、自然界には存在せず、「総量規制」(1日にこれだけなら摂取して安全)もあります。微量であっても、なるべく使いたくないなあと「しまねこや」は思っています。このあたりはそれぞれの価値観で判断してください。

■エリスリトールは人工甘味料の中では最も安全■
エリスリトールはキシリトールなどと同じ「糖アルコール」という物質です。分類上は「人工甘味料」になるけど、「総量規制」もなく、最も安全性が高い甘味料です。上記2種の甘味料も主成分は「エリスリトール」です。


※甘味料については江部康二先生のこちらの記事も参考にしてください
「甘味料について。」
「人工甘味料は、血糖値を上げず、インスリンも分泌させない。定期摂取?」


「ラカントホワイト」(または「ラカントS」)は入手しやすい■
特に「ラカントS」は大きなスーパーやドラッグストアにも置いてあります。

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近隣の「Tomod's」さんの「ダイエット」コーナーにて

※しまねこやが「ラカントS」ではなく「ホワイト」を使っているのは、「S」のラカンカ独特の風味や茶色い色味より、「ホワイト」の方が使いやすいと思っているからですが、「S」でも構いません。

「ラカンカの甘み」はとっても使い勝手が良い!■
「エリスリトール」は口に入るとスッとする冷涼感があるけれど、「ラカンカの甘み」は食物繊維を配合することで、冷涼感を解消。粉末状で使いやすく、しかも「カラメル」が作れる!!

でも、入手がちょっとムズカシイです。東京での店頭販売はしまねこやだけかも?(600円/100gのサービス価格)(京乃晴れ姿さんの通販サイトはあります。626円/100g)。

両方とも値段が高いのがツライところだけど、昔は、甘いものはハレの日のものでしたよね。

砂糖は血糖値を上げてインスリンを分泌させ「もっと食べたい」という気持ちにさせるけれど、人工甘味料(合成甘味料含む)はインスリンを分泌させないので、そういう依存性はないそうです(宗田哲男先生『甘いもの中毒』p63)。

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Nさんは「ジャム替わりだから甘さは欲しい」と書いてくれたけど、実はそれは砂糖のもたらす依存性からかも…そして「砂糖ではつらい」のは素晴らしいこと!低糖質の甘味料を利用して、少しずつ甘いもの中毒から脱していただけたら嬉しいです。

実際、私も糖質制限6年目だけど、以前のように「ケーキ食べたーい!」とはほとんど思わなくなってます。そしてたまに「勉強のために」と「普通のスイーツ」を食べると、もたれたり頭が痛くなったりする💦とても1ピースは食べられない。

はじめてみませんかA4しまねこや

スイーツだけでなく、ごはんもパンもうどんもそばも、一口か二口で十分。

糖質のおいしさ(=糖質が脳にもたらす快楽の作用)は否定しないけど

「おいしいものを少しだけ」

の境地に、みなさんがなれるよう願っています。


★ジャムについて★

エリスリトールは再結晶化しやすいという重大な欠点を持っているので、砂糖のようにはジャムは作れません。保存性もありません。独特のエグミがあるから、たくさん使うとその欠点が際立ちます。

でも、果物はもともと甘いものなので、最低限の甘みの甘味料を加えて、食べる分だけ解凍してあとは冷凍保存するというのではどうでしょう?

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↑この写真の「チーズムース」の上と右上の「あんずジャム」も、生のあんずを少量の「ラカンカの甘み」で炊いたものです。

パンを食べなければジャムの消費量も格段に減ります。ヨーグルトも、生の果物少量と一緒に食べるだけで満足するし、ビタミンもそのまま摂れますよ!

季節の手仕事としてのジャム作りは美しいけれど、食べ過ぎにはくれぐれもご注意を!


★お料理に使う甘みについて★

糖質制限をすると味覚が敏感になるので、砂糖を調理に使う欲求がほぼなくなるのですが(素材の甘みで十分)、たまに甘辛の味付けにしたいときは、

■みりん風調味料ではなく本みりん(糖質量43.2g/100g)
赤酒(熊本の甘いお酒)
■ラカントホワイト
■ラカンカの甘み

を(前2者は量に気を付けて)使ってます。

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↑ちょっと恥ずかしかったから「賞味期限」を消してあるけど、両方ともとっくに切れてました💦いかに使わないかがわかる…

「ラカントホワイト」より「ラカントS」の方がコクがあるから、調理に使うのには向いているようだけど、ほとんど使わないからわざわざ買わず、おやつ作りに使っているものを流用。

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「田作り」など「飴煮き」風にするときは、キャラメル化する「ラカンカの甘み」が大活躍(^^)

※以前に開催した「キャラメルワークショップ」でも作り方をお伝えしました。アンコール開催もできますので、ご希望ありましたらこちらからお気軽にどうぞ

「ごはん」を食べるための「おかず」という視点がなくなると、味が濃すぎると食べられない=薄味で素材の味を生かす、ということに、自然になると思います。糖質セイゲニストは塩分不足に注意ともいわれるくらいです。

今までの食生活が甘い味・濃い味中心だった方には、慣れるまでは少し難しいかもしれません。また、調理担当者は糖質セイゲニストだけど、家族が糖質制限に興味がない人だとツライですよね。

ただ、「普通の」食事をすることで、糖尿人だけでなく普通人にももたらされる高血糖状態、それを分解するために出るインシュリンによって発生する活性酸素=酸化ストレス=「高血糖の記憶」は、その後に糖質制限をしたとしても、残念ながら「0」にすることはできません。

ご家族の健康のためにも、少しずつ意識が変えられますように!!


★「糖質制限を続けるために」、困っていることなどありましたら、こちらのフォームから教えてください(匿名可)。ご質問を寄せてくださった方には、通販・来店で使える「5%オフ」になる「合言葉」をお教えします。


【ある日のしまねこやごはん】
夕食に、ムスメと一緒に「雲パン」(クラウドブレッド)を作りました(^^)
おかずはゆで豚、チーズ、ゆで豚のスープ(岩のり)、自家製ピクルスなど
雲パンでサンドして食べてもおいしいです。

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<クラウドブレッドレシピ>
直径7cmくらいで10個分
・クリームチーズ30gをボウルに入れる
・全卵2個を黄身と白身に分けて、黄身はチーズのボウルへ
・白身にベーキングパウダー一つまみを混ぜて固く泡立てメレンゲを作る
・チーズと黄身をよく混ぜた中にメレンゲを3回に分けてふんわり混ぜる
・オーブンシートの上に丸く落として160℃17分くらい焼く
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