「糖質制限」に興味を持った方・始めたばかりの方・挫折してしまった方へのご参考に
しまねこやの日々の生活から、「続ける」ヒントを書いていきます
以前にもご質問いただいた元職場の先輩・Nさんから、今回はこんなご質問をいただきました。
図書館で「糖尿病」関係の本をあれこれ手にとって、スイーツについてそれぞれの記述が異なることで生じた疑問のようです。
<最初のメール>地元の図書館で何冊か糖質制限本をまとめて立ち読みしたら、正反対のコメントがあって迷子になりそうです。一番気になったのは食前食後問題です。A本には「食後の一口デザートはもってのほか!甘いもの一口も食前ならまあよい」B本は真逆で「ちょこっとデザートなら許容範囲 けど食前に甘いものを一口入れるなんてとんでもない!」 自分は夕食を作るときにちょっと一口補給したくなることが多く(すでに空腹状態で作るから)、食後に一片の美味チョコをいただくのは至福と思っているのですが、どっちが糖質制限的に罪深いことなのでしょうか?
食前・食後の糖質のどちらかを切るなら前か後か。。。それが今のワタシの疑問です。
<具体的にどの本に何と書いてあったのか教えてくださいとお願いした後のメール>混乱してた私は、A本B本の2択矛盾という勝手なまとめ方をしていたことが判明。実はもっとたくさんの本がそれぞればらばらにおやつ観を語っていたので、すっかり迷子になってしまった、というのが実情でした。
ようするに私は、大好きなチョコレートをちょこっと食べるといった楽しみを手放したくないんだけど、それならどういうふうにチョコと付き合うのが一番安全安心なのか?ということが知りたい、ということになります。
なるほど!
そして読まれた本のタイトルや引用を添えてくださったので(さすが図書館員!)
私もそれらの本を読んでみました(※Nさんは4冊紹介してくれたけど1冊は入手できず3冊)
私のお答えを端的に言えば
食事の前でも後でも
チョコ(またはスイーツ)を食べるなら
「量」に気を付けるのがそもそも大事!です。
そのチョコレートにはどれくらい糖質が含まれているのかをまず知りましょう。

例えば、
森永製菓さんの「カレ・ド・ショコラ<カカオ70>」は、1枚当たりの糖質量が1.8g。
きちんと糖質制限をする場合、1食当たりの糖質量目安は「20g」です
※なぜ「20g」かというと、糖尿病の人は糖質1gにつき血糖値が3mg/dl上がるので(個人差あり)、空腹時血糖が100mg/dlだとすると、20gの糖質摂取=60mg/dl上がる=160mg/dlになり、それがインスリンにより分解されてまた100mg/dlに戻る、という経過をたどります。血糖の変動幅が大きいと血管を傷つけてしまうので、これぐらいの変化なら許容範囲、ということだと理解してます。糖質を取ると糖を代謝することが優先されるので、本来のメインエンジンである脂質代謝になりません。
場合によってはもっと厳重な「ケトン食」が有効なことも。
※糖質制限の進め方については、
こちらのPocorinの記事にもわかりやすくまとめられています!
食事に
「ごはん」1膳を入れたら、もうそれだけで「55g」になっちゃって成り立たないけど、主食を避けてお肉やお魚、卵メインの食事にすれば、一番必要なタンパク質脂質も摂れるし、
「お楽しみ」のための余裕もあるはず。

例えば
『食品別糖質量ハンドブック』にレシピが紹介されている「豚肉の麻婆なす定食」は、こんなにおいしそうでボリュームたっぷりだけと、
糖質量はわずか「13.2g」!食前か食後かは、できれば食後の方がいいかなあ。
なぜなら、
空腹状態で食べると、食べ過ぎちゃう危険性がある。でも、
「糖質量1.8gのチョコを1枚」でセーブできるなら、お腹を落ち着けてからゆっくり糖質制限の献立で食事を用意しても良いと思います。
私はそういう場合はチョコではなく、ナチュラルチーズを小さく切ってタッパーに入れて冷蔵庫に常備しているので、それをよく噛んで食べます(^^)
Nさんからの以前の質問のブログ記事にも書いたけれど、
砂糖には中毒性があります。
ちゃんと糖質制限をすれば甘いものを食べたい!!と強烈に思うこともなくなるので
低糖質の甘味料を利用するなどで、少しずつ甘いもの中毒から脱していただけたらと思います!

しまねこやおやつもぜひご活用くださいね
通販ページはこちらNさんも
「一片の美味チョコ」と書いてくださっているので、きっとできていると思うけど
♥糖尿病でなければ、必ずしもきっちりと糖質制限しなくても良いけれど、「このくらいなら…」と食べることがクセになって、実はかなり食べている!ということにもなりかねません。
自分が普段からどういう食べ物をどれだけ食べているのか、それらにはどういう栄養素が含まれているのかちょっと面倒だけど、そこを意識してもらったらだいぶ変わるんじゃないかな。
※なので、私はワークショップなどでも
『食品別糖質量ハンドブック』おススメしてます!
とは言え、「制限」がストレスになってもよくない。
あまりガチガチに考えず、昨日はちょっとゆるんじゃったから今日はきちんとしよう、とか、トータルで見ればできている、というのでいいと思います。
主食を食べないだけでもずいぶん違うはず(もちろんその分はおかずで補ってエネルギー不足にならないようにして!)
それもこれも、それぞれの方の健康状態にもよるから(
すでに糖尿病の方はきっちり糖質制限しましょう!)、気になるようなら自己血糖測定器とか使って、何をどれくらい食べたらどれくらい血糖値が上がるかを知っておくのもいいかもです。
いつも言うことだけど
おいしいものを少しだけを原則に、「ごほうびスイーツ」も罪悪感なく心から楽しみましょう~

以下、余談(?)
私はおススメしたい本は、具体的に書名や著者名を上げて全力でおススメしていますが(
「糖質制限を知る情報源~糖質制限を続けるために(5)」ご覧ください)、
「えー、これはどうかな~??」と思う本について、具体的に「あげつらう」のもあんまり気持ちよくないかなと思うので、Nさんが読んで私も読んだ本を仮にA本、B本、C本とします。
A本:著者は循環器が専門のドクター
B本:著者はK大学医学部附属病院院長
C本:著者はT大学医学部附属病院
そうなんです、3冊とも私からすると
「えー、これはどうかな~??」で、具体的にそれぞれのスタンスをまとめると下記になります。
<A本>
糖質制限は有効だがやりすぎはNG。「いくら糖質の量に気をつけても、食事全体で必要以上のカロリーを摂っていたら、血糖値は下がりません」だそうです。
※「肥満は解消できません」ならわかるけど、血糖値とカロリーは無関係
※「カロリー」問題については
夏井睦先生の『炭水化物が人類を滅ぼす』の「VI 浮かび上がる「食物のカロリー数」をめぐる諸問題」をぜひ読んでみてください。切れ味鋭く明快に解説してくださってます(
電子版はKindle Unlimitedで「無料」で読めます!!)。
<B本>
私がかつて苦しめられて恨み骨髄の(笑)『食品交換表』を全面的に活用。
※『食品交換表』については
江部康二先生のブログ記事をご参照ください
<C本>
ところどころ糖質を制限すると血糖値が下がるという記載もあるけど、全体としては「一汁三菜」を推奨したり脂質を悪玉扱いしている。
※脂質については
清水泰行先生のブログ記事をご参照ください
…という感じで、ドクターが書いていても大学附属病院が書いていても、間違っていることは間違ってるんだよね。
見極める目、「自分の頭で考えること」が、やっぱり必要(^^)
<ムスメよみうりランド遠足弁当>

糖質量多めなので、糖尿病の大人はマネしないでください(^^;)
※と言っても学校給食に比べたら糖質量半分以下
( )は糖質量
■海苔に包んだ玄米&もち麦ごはんは50g(18g)で、鮭フレークとMCTオイル、えごまパウダーで増量&エネルギーチャージ。
■自家製ザワークラウト(1g)、ミディトマト半分(2g)
■メンチカツ(市販品)(14g)
■しらす、ほうれん草入り卵焼き(ほぼ0g)
■オレンジ1/8個(2g)
あいにくの大雨だったけど、ムスメは「超満足!!」と完食でした♪
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